何か苦手なことを避けるために、このような発言をしていないでしょうか?
小学校の数学の先生が嫌いで、数学は今でも苦手なんだ‥‥
昔、大事な発表の場で盛大に噛んでしまって恥ずかしい思いをしたんだ‥‥
だから、発表するのは苦手なんだ
このような考え方は、一見すると「確かにそうだよなぁ」と思えるかもしれません。
しかし、アドラー心理学の『目的論』では、全く違う考え方をします。
簡単に説明するとこのようになります。
なんだかむずかしそうだね‥‥
解説していくよ!
こんな人におすすめ!
・やりたいことがあるけど、なかなか踏み出すことができない
・いつも何かをしようとして、踏みとどまってしまう
この記事を読むと‥‥
・目的論について理解できる
・変われない自分から脱出できるきっかけを得ることができる
目的論とは?
アドラー心理学 5つの柱の1つ
アドラー心理学には、基本となる5つの考え方があります。下の表に書いてある項目が5つの柱です。
5つの柱 | ざっくり解説 |
---|---|
主体論 | 自分の人生は、自分で決める |
目的論 | 過去の出来事にとらわれず、理想を叶えるために行動する |
全体論 | 心と身体は繋がっている(別々になっている訳ではない) |
認知論 | 人は間違った思い込みをする可能性がある |
対人関係論 | 人間の行動全てに、『相手』がいる |
目的論の考え方
『目的論』と『原因論』
『目的論』について理解するためには、『原因論』について知る必要があります。
この『原因論』とはわたしたちが普段から使っている考え方であることが多いです。
原因論
原因論とは、あの有名なフロイトが提唱した考え方です。
簡単に説明するとこうなります。
過去にあった、自分にとってあまり良い印象でなかった出来事、いわゆる『トラウマ』が今の状況に影響していると考えます。
目的論
対して、アドラー心理学の『目的論』では、こう考えます。
過去にあった、自分にとってあまり良い印象でなかった出来事については変える事ができないが、それを否定的に使うか、肯定的に使うかで、その後の行動が変わってくると考えます。
本によっては、アドラー心理学では『トラウマ』を否定します。と書いてありますが、正確に言うと否定まではしていません。
冒頭の例を『目的論』に置き換えるとこうなります。
昔、大事な発表の場で盛大に噛んでしまって恥ずかしい思いをしたんだ‥‥
発表の練習をすれば噛まなくなると思うけど、やりたくないなぁ
「噛まないために、発表の練習をすれば良い事は分かっているけど面倒臭い。だから、過去の失敗を持ち出して行動しないための理由をして、
使っていると言うことになります。
自分が変わろうとして何かデメリットを背負うなら、行動しなくていいと心の底では考えていて、だから行動しないための理由を探している と言うわけです。
なぜ行動に結びつかないのか?
ではなぜ、行動したいと思っていてもできないのでしょうか?
それは、今の自分のままでいる方が楽だからです。
確かに変わらない方が楽です。傷つく可能性は低い上に、今までの生き方を変えることもないので、新たに挑戦する必要もないからです。
さらに、行動しないことで『練習さえすれば、このくらい自分にもできるんだ』と言ったように、行動しない事で得られる、自分の可能性を残しておきたいがために行動を起こさないのです。
行動しないことが絶対に悪いと言うわけではないけれど、
自分の心の中に「こうなりたい!」という理想があるのに、
それを諦めてしまうのは、自分でも悲しいなぁ‥‥
確かに、今の自分としての人生は一度しかないから、もったいないかも!
まとめ
『原因論』の考え方から『目的論』の考え方へ変わることで、今までの人生で培ってきた経験が枷になるのではなく、自分の成長のためのバネとして使うことができるようになります。
目的論を自分のものにするためには、過去の出来事に囚われずに新しいことに挑戦する『勇気』が必要です。
アドラー心理学は別名『勇気の心理学』とも呼ばれています。
ぜひ、自分の力としてアドラー心理学の考え方を使ったみてください。
アドラー心理学について学ぶには、本から学ぶことが近道です。
おすすめの本の記事があるのでご参考ください!