アドラー心理学の『全体論』について解説します。
全体論とは人間の心と身体は繋がっていると捉える考え方のことを言います。
例を挙げると、普段生活している中でこの会話ような経験をしたことはないでしょうか?
最近話題になったYouTubeってもう見た?
昨日見たけど、本当に面白かったよ!
まだ見てないなぁ。
というか1日中勉強する日だ、って言ってなかったけ?
うっ‥‥、痛いところをついてくるなぁ
勉強しなくちゃいけないとは思っているけど、腰が重くてさー。
ついついYouTubeを見ちゃうんだよね‥‥
それはあるあるだね‥‥
他にも例を挙げると、
やる気が出なくて、ついついスマホを手に取ってしまう‥‥
朝は体が重くて、起きれない。いつも時間ギリギリになってしまう‥‥
このように本当はやりたい事があるけどできない場合に、つい言ってはないでしょうか?
しかし、アドラー心理学の『全体論』では違う考え方をしています。
詳しく解説していきます。
こんな人におすすめ!
・意志が弱い自分を変えたい
・やりたいと思うだけで、なかなか行動できない
この記事を読むと‥‥
・全体論について理解できる
・なりたいと思う自分に近づくきっかけを得れる
全体論とは?
アドラー心理学5つの柱の1つ
アドラー心理学には、基本となる5つの考え方があります。下の表に書いてある項目が5つの柱です。
5つの柱 | ざっくり解説 |
---|---|
主体論 | 自分の人生は、自分で決める |
目的論 | 過去の出来事にとらわれず、理想を叶えるために行動する |
全体論 | 心と身体は繋がっている(別々になっている訳ではない) |
認知論 | 人は間違った思い込みをする可能性がある |
対人関係論 | 人間の行動全てに、『相手』がいる |
全体論の考え方
『全体論』と『要素論』
『全体論』の反対意見として『要素論』というものがあります。
要素論について知ることで、『全体論』についてさらに理解がしやすくなると思います。
『要素論』の考え方
先ほどの例の、
勉強しなくちゃいけないとは思っているけど、腰が重くてさー。
ついついYouTubeを見ちゃうんだよね‥‥
この場合、心は動こうとしているけど、身体がついてこないと考えている、といった感じです。
『全体論』の考え方
対して『全体論』では、このように考えます
人間の心と身体、理性と感情などは全て繋がっていて、『それ以上分割できないもの』としています。
この『それ以上分割できないもの』と言うところが、大切になってきます。
なぜ全体論が大切なのか?
全体論の、人間の心と身体、理性と感情などは全て繋がっていると言う考えを、先ほどと同じ例に当てはめてみます。
勉強しなくちゃいけないとは思っているけど、できないと言う場合、『勉強したいと思っているけどやめられない』のではなく、『本当は、勉強をしたくないと自分で思っている』から勉強をしないと考えます。
確かに、本当はやりたくないと思っている事をやるのはとても大変です。
私も、本を読みたいと思っているけど、面倒くさいと思ってしまいついついスマホを見てしまいます。
そうすると、気づいたらあっという間に時間が過ぎてるなんてことがよくあります‥‥
しかし、『変わりたい』と考えられる人なら、いつでも変わることができます。
なぜなら、全体論で考えると、心と身体は繋がっているので自分を変えたいと思うことさえできれば、いつでも変わることができます。
どうすればなりたい自分になれるのか
自分を変えたいとは思っているけど、それができないから苦戦してるんだ‥‥
そこが難しいよね‥‥
結論から言ってしまうと、
となります。
例えば、これを飲めばなりたい自分になれる!みたいな薬があればとても簡単になりたい自分になることができます。
しかしそんな薬は実際にはありません。
何より怪しすぎるし、何が入っているのか想像もつかないですよね‥‥
ただし、なりたい自分になる為の、行動を起こすコツならあります。
それは、なんで『自分を変えたい』と思ったのかを、改めて見直すことです。
勉強をしようと思っているけどできない自分を変えたいと思ったのには、何か理由があるはずです。
将来いい大学に行きたいとか、あの資格を取って憧れの仕事に就きたいなど、具体的なゴールをあらためて思いだすことが大切です。
今の自分と、ありたい姿のギャップを把握することで、その差を埋めるためには何をするのかが見えてくると思います。
まとめ
全体論の内容を自分の力にできれば、日々の生活でよくある「ああすればよかった‥‥」と思う機会を減らすことができるようになります。
すぐ実践するのは難しいかもしれませんが、その場合は小さな段階を踏んでいくことで達成しやすくなります。
朝がバタバタする自分を変えたいと思う人の場合、まずは15分早く起きてみるなど、無理せずできそうな範囲を自分と相談しながら試してみると、案外できるかもしれないですよ!
アドラー心理学について知るには、本を読むことが理解へとつながる近道になります。
当ブログでも何冊かおすすめの本を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。